2016/06/15 13:12

チェコで狂言見てきました。

実は今年2016年はプラハ市と京都市が姉妹都市提携を結んで20周年。

そんなわけで、京都の文化をプラハで紹介すべく、5月末より様々なイベントが行われています。

先日は天台声明魚山派の斎川文泰師が中心となった研究会とグレゴリオ聖歌専門のグループ【Schola Gregoriana Pragensis】http://www.gregoriana.cz/sgp が共演しました。これはすでに何度も行われており、東西の宗教音楽が融合する、そんな面白い試みです。試みというのは間違っていて、すでに世に認められているといった方がいいですね。定期的に競演されてます。お経っぽい音と、グレゴリオ聖歌って、ミスマッチのような気がするんですが、これがなかなかマッチするんです。抹茶パフェみたいな感じですけど。聞かせてもらう度に、東西に壁は無い、神様を信じる心は同じなんだな、と思います。

そして本題の狂言。
これがまた面白い取り組みでした。会場はプラハ市内の有名なヴィノフラディというところの劇場です。6月10日に行われました。


結論から言いますと、会場は満席でチェコ人にめちゃめちゃ受けてましたよ、狂言!両市の市長が出席するという大掛かりなイベントでした。門川京都市長の京都弁と和装に感激!素敵な萌黄の紋付でした。萌黄の羽織がとってもお似合いでした。

よくよくチェコ人に狂言が受ける理由を考えてみると、狂言って明快だし、舞踏的なところもあり、そして反復するセリフや、シーンがあり。わかりやすいな~と改めて思いました。これもコメディーに東西の壁なし!

チェコ人達が狂言にはまっているさまを見るのも新鮮でした。チェコ語と日本語混ぜ混ぜでやったりとか、また日本語だけでやったりとか。チェコ人の演者達は、狂言スタイルの和服を着て、狂言の所作をやって、そして独特の擬声語や擬態語も全部オリジナル。ただ、人間と発する言葉がチェコってだけでした。

日本からは、大蔵流茂山ファミリーのみなさんがお越しでした。でもさすがですね、プロは。立ち姿と言い、所作といい、発声といい。すっかり狂言ファンになった夜でした。